起業コンサルタントが語る「好きなことを仕事に」を目指してはいけない理由

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兼業アフィリあがりのwebに強い経営コンサル。やりたいこと、好きなことを通じて人の役に立つ働き方を提唱しています。本質を抑えてムダなことやらない系の人。ただ一周回って死ぬほどくだらない話も大好物。

こんにちは、ハヤトです。

いきなりですけどつい最近、起業スタートアップの人の相談に乗ることがあったんですね。
僕はコンサルタントという仕事柄、スタートアップの人の相談にはよく乗るんですけど、
その時にほぼ毎回、必ずと言っていいほどお伝えしている言葉があるので
今日はちょっとそれをシェアしたいと思います。

その言葉というのが、

“好きなことを仕事に!”を目指さないでください」ということなんですね。

 

確かに、自分の好きなことを仕事にできたら幸せですよね。
僕だってそう思います。そして僕自身も好きなことを仕事にしています。
僕は誰かの相談に乗る、人の話を聞くことが大好きだし、得意なんです。
だからこそ僕は、コンサルタントの仕事は自分にとって天職だと思っています。

 

ではなぜ、好きなことを仕事にしている僕がそんな真逆のことを言うのか?
その理由をしっかりと明確にして、お伝えしていきます。

 

「好きなことを仕事に」の落とし穴

 

最近、特に若い人たちの間で「好きなことを仕事にしよう!」という流れが大きくなっています。
YoutuberのテレビCMで「好きなことで、生きていく」なんてキャッチコピーが話題になってましたよね。
そういった影響も大きいと思います。

 

実は僕自身もビジネスを始めたての頃、自分の好きなことや趣味を仕事にしたいと思っていました。
僕は学生時代ストリートダンスをやっていて、ダンスで仕事をしたいと思っていました。

高校生の時にダンスをはじめ、大学の4年間は周りの友達が飲み会や合コンに明け暮れる中、
僕は仲間と一緒にダンス漬けの日々を送っていたんです。
ダンス大好き人間だった僕は、これを仕事にできたらどんなに幸せだろう!と思っていました。

でもそれは結局実現できませんでした。
実はそこには大きな落とし穴があったんですね。

「好きなことを仕事に」という言葉は聞こえがいいからみんなそれに憧れてしまうけど、
でも、それだけでは仕事にするには足りないものがあるんです。

 

「好きなことを仕事に」に 決定的に欠けているもの

「好きなことを仕事に」という言葉には大切なものが欠けています。

何かというと、
仕事・ビジネス・商売というものは誰か相手(お客さん)がいて、
その人の役にたったり、悩みを解決することによって成立するものです。

それなのに「好きなことを仕事に」というのは相手は別にいなくて、
自分の自己満足になってしまったり、独りよがりになってしまったり
趣味で終わってしまったりすることがよくあります。

だから僕がビジネスを始めるうえでまずスタートアップの人に最初にお伝えしていることは
「好きなことを仕事に!」ではなく、

 

「好きな人の役に立つ」という考え方です。

 

これは僕がブログのタイトルにしていることでもあり僕が働いている上での理念でもあります。

 

ピーター・F・ドラッカーがこんな言葉を残しています。

経営とは「マーケティング」と「イノベーション」である。

 

マーケティングとは市場を知ること、つまり世の中にいる人々のことを知る理解するということです。
要は、お客さんのことを考えてお客さんの気持ちになって、
お客さんのことを心底理解に努めるということがマーケティングです。

 

そして、イノベーションとは世の中にないもの、人々が知らないもの、
革新的なもの、今までになかった新しい便利なモノや面白いサービスを生み出すことです。

経営、すなわちビジネスとはこの2つの両方があって初めて成り立つものだとドラッカーは言っているのです。

マーケティングだけでも足りないし、イノベーションだけでも足りない、そう言っているのです。

「好きなことを仕事に」という言葉にはイノベーションしかないんです。
それは、お客さん・相手という視点が欠けているということです。
一応、言っておきたいんですが僕は「好きなことを仕事に!」という気持ちを否定しているわけではないです。
だって僕自身そうでしたから。

否定ではなくて、「それだけではビジネスとしては、不十分だよ」と伝えたいんですね。

そのことを、ドラッカーは何十年も前に言っていたんです。

 

理想の働き方

ただ、実は日本人でこの事をドラッカーよりもはるか昔、250年〜300年ほど前から言っていた人がいます。

それが石田梅岩です。

 

石田梅岩は江戸中期の思想家で、彼自身も商売人つまりビジネスマンの1人でした。

そんな彼は日本の老舗と言われる有名な経営者に多くの影響与えている非常に重要な人物です。
例えば松下幸之助や渋沢栄一なんかも石田梅岩の影響を強く受けています。

 

石田梅岩については、「石田梅岩講座!」を開きたいほどに、
また解説したいことやお伝えしたいことはたくさんあるんですが、
今日はひとつだけ石田梅岩の言葉の中で最も有名と言われる言葉を1つ紹介したいと思います。

 

「真の商人は、先も立ち、我も立つこと思うなり。」

この言葉はどういう意味かというと、

本当の商人、本当のビジネスマンというものは
「先も立ち」つまり、お客さん・相手をまず先に立てる、相手を喜ばせる、それが先。
そしてその上で、同時に自分も身を立てること。

 

お客さんが立って、なおかつ自分も身を立てる。
この2つを同時に考える。そういう考えをすることが本当の商人だと言っているわけです。

つまりこれは、まず相手のことを考えてその上で同時に自分も潤うようにするという意味であり、
ドラッカーの言う「経営とは、”マーケティング”と”イノベーションです”」と言っているのと
実は全く同じことを指しているのです。

 

これを僕がいつも言っている、もっと普通の言葉に言い換えると

マーケティングというのは「思いやり」の気持ちです。

そしてイノベーションというのは「こだわり」です。

この「思いやり」「こだわり」が両方備わっていることが
ドラッカーの言う“経営”であり、
石田梅岩の言う“真の商人”であり,
僕の言う“理想の働き方”です。

「思いやり」と「こだわり」の順番

 

そしてこの2つはその順番も大事です。
順番は「思いやり」が先で、その後に「こだわり」が来ないといけません。
1番が「思いやり」で、2番が「こだわり」です。

2番のこだわりが先に来てしまうと、
喜んでくれる相手やお客さんがいないので、一人で趣味や自己満足に終わってしまいます。

だから、この2つがバランスよく備わっていることがビジネスとして経営者として大事なことなんですね。
ここで最初の話に戻ります。

 

「好きなことを仕事に」という言葉は自分のこだわりや熱い想い、
独りよがりが先行してしまって、思いやりが欠けているからうまくいかないんですね。

すなわちそれはマーケティングが欠けているから、
先もたち〜、の精神が欠けているから と言い換えることができますね。

それではビジネスとしてお客さんに喜ばれながら長く繁栄していくことはできません。
だから思いやりの気持ちとこだわりの気持ち両方が大事なんです。

繰り返しになるんですが、僕はは別に好きなことで生きていくという
あのキャッチフレーズや好きなことを仕事にという考え方のすべてを否定してるわけじゃありません。

ただ、こだわりだけでは不十分だよということをお伝えしたいだけなんです。

これからビジネスを始めようという人やブログをどんなテーマで書こうかと悩んでいる人は
是非この「思いやり」と「こだわり」の両方を大切にする、ということ

そして順番は「思いやり」が1番で、「こだわり」2番。
この2つが重要であるということを忘れないでください。

 

ちなみに、「思いやり」だけだとお客さんに振り回されて御用聞きになってしまったり
あるいはボランティアのようなことだけをして、
安いお金で不当に働かされたりただひたすらにお客様に奉仕をするだけの道になってしまいます。

 

それ自体は社会貢献になっているし、別に悪いことじゃないじゃないか!と思うかもしれませんが、
長期的な視点で捉えると、自分がボロボロになるということはどこかで限界が来て
その働きや仕事ができなくなってしまう可能性が非常に高いです。

ということは、仮にあなたが家族を養っているとしたら仕事ができなくなったら、家族が困ります。

あるいは、これから先あなたが助けることができたかもしれない未来のお客さん、
将来のお客さんにお役立ちできないということになってしまいます。

これも長期的に考えると、思いやりだけで働くという考え方、働き方もまた不十分なのです。

だから、「思いやり」と「こだわり」は両方必要なのです。

 

まとめ

・・・ふう。

長くなってしまったので今日はこのくらいにしますが、
ではこの思いやりとこだわりを両方持つにはどうしたらいいのか?
どうやって自分の思いやりとこだわりを融合させていったらいいのか?

ということにオススメのワークがあるので、
それは次回の記事で書いていきたいと思います!!

僕自身もこのワークを通じて自分の思いやりとこだわりを見つけていくことができましたし、
僕が今まで相談に乗って来た人もみんなこのやり方で自分の進むべき方向を見つけてくれています。
誰でもすぐに実践できる、シンプルかつ効果抜群なので是非使ってみてください!

今僕は自分なりの思いやりとこだわりの気持ちを胸に、
日々ブログを書いたりお客さんの相談に乗ったりということを毎日やっています。
思いやりだけではなく、そしてまたこだわりだけでもない。
そんな幸せに溢れる働き方というものをいっしょに目指していきましょう!!

 

僕も日々勉強しながら頑張っていくので、
一緒に頑張っていく仲間を増やしていきたいなと思っています。

 

これは自分のこだわりが生かされた上で、なおかつお客さんの悩みにお答えできる、
人様にお役立ちできるという理想的な働き方だと僕は思います。

だからぼくは今は、毎日働くことそのものが喜びになっています。

そんな働き方をこれを読んでいるあなたにも一緒ににしてもらいたいので僕はこの発信を続けていきます!

次回のワーク編をこうご期待!!

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兼業アフィリあがりのwebに強い経営コンサル。やりたいこと、好きなことを通じて人の役に立つ働き方を提唱しています。本質を抑えてムダなことやらない系の人。ただ一周回って死ぬほどくだらない話も大好物。

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27歳。5年間、サラリーマンをしながら副業でインターネットビジネスを行い、2017年から独立。主にWebマーケッター・ビジネスコンサルタントとして活動中。コンテンツマーケティングのコンサルやセミナー講師を精力的に行う。
得意なことは人の話を誠心誠意聞くこと。
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